2026年02月06日
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40代看護師|病棟勤務がきつい理由と給料比較【納得できる転職判断のために】
40代になって、夜勤明けの疲れが抜けなくなった。20代、30代のころは1日で回復したのに、今は1週間引きずる。夜勤前日から憂鬱で、夜勤中は時計ばかり見てしまう。
それだけじゃない。日勤でも、急変対応、緊急入院、看取り――病棟には、体力だけでは乗り越えられない精神的な重さがある。終末期の患者さんが続き、看取りのたびに心が削られていく。
夫に「もう辞めたら?」と言われる。でも、働き方を変え、給料が下がったら生活できるのか。子どもの学費はまだかかる。転職してから「失敗した」と思っても、もう後戻りできない。
あなたは今、そんな不安を抱えていませんか。
この記事でわかること
この記事では、40代で病棟勤務がきつくなる理由、病院と福祉(特養)の給料を数字でフラットに比較し、転職を考える前に整理すべきポイントを解説します。
感情論ではなく、データと事実に基づいて、あなたが納得して転職か残留かを判断するための材料を提供します。
40代で病棟勤務がきつくなる3つの理由
40代で病棟勤務がきつくなるのは、単なる体力の衰えだけではありません。病棟特有の「急変対応」「看取り」「多死環境」という精神的負荷が、年齢とともに重くのしかかってくるのです。特に夜勤では、これらの負荷が長時間にわたって続きます。
■理由①:急変対応の緊張感が蓄積する
病棟では、いつ急変が起きるかわかりません。ナースコールが鳴るたびに身構え、モニターのアラーム音に神経を張り詰める。特に夜勤では、この緊張状態が8時間、16時間と続きます。
20代のころは「何とかなる」と思えた急変対応も、40代になると「自分の判断で患者さんの命が左右される」という責任の重さが、以前より強く意識されるようになります。
経験を積んだからこそ、リスクが見えるようになった。それは成長の証ですが、同時に精神的負荷を増大させる要因にもなっています。
■理由②:看取りと多死環境による心の消耗
病棟、特に急性期や終末期病棟では、患者さんの死に立ち会う機会が多くあります。
「今夜が山です」と家族に伝え、看取りに立ち会い、エンゼルケアを行う。そしてその直後に、別の患者さんのケアに向かう――この切り替えを、特に夜勤のたびに求められます。
1回1回の看取りは、丁寧に向き合いたい。でも、現実には次の業務が待っている。この矛盾が、少しずつ心を削っていきます。
40代になると、自分の親の年齢に近い患者さんも増えます。感情移入しやすくなり、以前より看取りが辛くなったと感じる方も少なくありません。
■理由③:身体の回復力の低下
40代以降、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少し始めます。エストロゲンは睡眠の質を維持する役割も担っているため、この減少により深い睡眠が得にくくなります。
夜勤によって体内リズムが乱れると、20代・30代のころは1日で元に戻っていたものが、40代以降は回復に時間がかかるようになります。
日本看護協会の調査によると、夜勤に対する身体的負担を「非常に感じる」「やや感じる」と回答した看護師の割合は、40代以降で増加傾向にあります。[1]
身体の回復が追いつかない状態で、病棟の急変対応や看取りの精神的負荷がかかる。この二重の負担が、40代の病棟勤務、特に夜勤を厳しくしている理由です。
病院から特養への転職で年収はどれくらい下がるのか
40代で病院から福祉領域(特養)へ転職すれば、年収は約90万円下がります。しかし、この数字をどう捉えるかは、あなた次第です。
■理由:夜勤手当が年収の1〜2割を占めている
転職を考えるとき、最も気になるのは給料でしょう。「福祉は給料が安い」と聞いて、諦めている方も多いかもしれません。
ここで大切なのは、数字でフラットに比較することです。どれくらい下がるのか、その下がった金額で生活できるのか、そして何を得られるのか――この3点を整理しましょう。
■具体例:病院と特養の年収内訳
【病院勤務・夜勤あり】[2]
・平均年収:約520万円(平均年齢41.2歳)
・月収:約36万円
・年間ボーナス:約84万円
・うち夜勤手当:月3〜5万円(年間40〜65万円)[3]
【特養・日勤中心】[4]
・平均年収:約427万円(夜勤なし)
・月収:約24〜29万円
・年間ボーナス:約70万円
■年収ダウンの実態
病院(520万円)から特養(427万円)への転職で、年収は約93万円(月額約8万円)のダウンになります。
この数字を見て、「やっぱり無理だ」と思いましたか?それとも、「意外とそれくらいか」と思いましたか?
ここで大切なのは、この金額をどう捉えるかです。
年収93万円減で得られるもの:
- 急変対応の緊張感からの解放
- 看取りや多死環境による心の消耗からの解放
- 規則正しい生活リズム
- 十分な睡眠時間と心身の回復
- 家族との時間
- 「このままずっと続けるのか」という不安からの解放
年収93万円減で失うもの:
- 夜勤手当による経済的余裕
- 急性期医療の最前線で働く充実感
- 同僚との一体感や病院特有のチーム医療
どちらが正解ということはありません。ただ、「稼ぐ」と「生きる」のバランスをどう取るかという問いに、あなた自身が向き合う必要があります。
■結論:家計の見える化で判断する
年収427万円で生活できるかどうかは、あなたの家計の固定支出次第です。
一度、以下の項目を書き出してみてください。
- 住宅ローンまたは家賃:◯万円
- 教育費(学費、塾代など):◯万円
- 光熱費・通信費:◯万円
- 食費:◯万円
- 保険料:◯万円
- その他固定支出:◯万円
- 月の固定支出合計:◯万円
年収427万円の場合、手取りは約340万円、月額約28万円です。固定支出が20万円以下であれば、毎月約8万円を貯蓄や自己研鑽、あるいは日々の潤いに充てることが可能です。
固定支出が25万円を超える場合は、転職前に支出の見直しが必要かもしれません。ただし、子どもの学費負担が数年で終わる見込みがあれば、その後の家計は楽になります。
特養と病棟の働き方はどう違うのか
病院と特養の最も大きな違いは、病院が「治療の場」であるのに対し、特養は「生活の場」であることです。この違いは、看護師の役割にも大きく影響します。
■理由①:医療行為の範囲が異なる
【病院】
- 急性期治療、高度医療
- 点滴、採血、手術前後の管理
- 医師の指示に基づくチーム医療
- 短期間で患者が入れ替わる
- 急変対応、看取りが頻繁にある
【特養】
- 生活支援型の医療ケア
- 経管栄養、褥瘡処置、服薬管理
- バイタルチェック、皮膚管理
- 入居者一人ひとりと長期的に関わる
- 急変は少なく、穏やかな看取りが中心
病棟のように「今夜、誰が急変するかわからない」という緊張感の中で働くのではなく、入居者の日々の変化を観察し、穏やかな生活を支えるのが特養看護師の役割です。
■理由②:判断の重さが異なる
病院では、医師が常駐しています。何かあればすぐに報告し、指示を仰ぐことができます。
一方、特養には医師が常駐していません。そのため、「この状態は受診が必要か」という判断を、看護師の観察とアセスメントに基づいて行う必要があります。
具体例:特養での判断場面
入居者が頻尿を訴えている場合、尿の濁りはないか、環境の変化によるものか、膀胱炎の可能性はないか――こうした判断を自分で行い、必要であれば導尿して採尿し、検査の準備を整えます。
高血糖が見られた場合、注入をゆっくり行うか、一時中止して様子を見るか、その場で臨床判断を下します。
嘱託医への報告も具体的に行います。「CRPが9.5、ナトリウムが154、A1cは8.6です。受診が必要だと考えますが、いかがでしょうか」と、数値を提示し、受診の必要性を提案します。
病院のような「医師の指示の下での実施」という枠組みを超え、特養では看護師が医療の司令塔として、生活を支えるためのアセスメントを主導する役割を担います。
■理由③:人間関係と役割が異なる
【病院】
- 看護師同士の縦社会
- 医師との関係(指示系統が明確)
- 先輩後輩の厳しい上下関係が残る職場も
【特養】
- 介護職との協働が中心
- 「生活の場」なので、看護師が前に出すぎない
- 専門性として言うべき場面と、協力する場面の折り合いが必要
特養では、介護職と協力して入居者の生活を支えます。看護師だからといって、トイレ誘導や清拭をしないわけではありません。むしろ、処置のついでに皮膚状態を確認したり、入居者の活気を知ったりする重要な機会になります。
病院のような「看護師は医療行為に専念する」という明確な役割分担ではなく、生活全体を支える一員としての柔軟性が求められます。
結論:病棟経験は十分に活かせる
特養では、急性期のような高度医療は行いません。しかし、経管栄養の管理、褥瘡処置、導尿、インスリン注射など、病棟経験で培ったスキルは十分に活かせます。
「これまでのスキルが無駄になるのでは」と不安に思う方もいるかもしれませんが、むしろ内科・外科問わず幅広い臨床経験がある人ほど、現場で頼られます。
40代・50代で病院から特養に転職した看護師の多くが、「これまでの経験が十分に活かせ、むしろ頼られる」と語っています。
特養転職を決める前に確認すべき3つのチェックポイント
■①あと何年、今の働き方を続けられるか
40代の今、考えてみてください。50歳、55歳、60歳まで、今の病棟勤務を続けるイメージが持てますか。特に夜勤については、急変対応の緊張感、看取りのたびに削られる心、回復しない身体――これをあと10年、15年続けられますか。
もし「無理だ」と感じるなら、いつまで続けられるかの期限を決めましょう。45歳までか、50歳までか、それとももう今が限界か。
大切なのは、心身の限界を感じてから転職活動を始めるのでは遅いということです。余力があるうちに動くことで、選択肢も広がります。
■②生活費の最低ラインを計算する
先ほども触れましたが、もう一度しっかり計算してみましょう。
- 住宅ローンの残高と返済期間
- 子どもの学費負担があと何年続くか
- 夫の収入と合わせた世帯年収
- 貯蓄の目標額(老後資金、緊急時の備え)
この年収で回る生活設計ができるか。もしできないなら、支出を見直すか、転職のタイミングを調整するか、判断材料が見えてきます。
■③何を優先するかを明確にする
収入 > 心身の健康なのか、心身の健康 > 収入なのか。
どちらが正解ということはありません。ただ、この優先順位が曖昧なまま転職すると、後悔する可能性が高くなります。
具体例:価値観による判断
「年収427万円でも、急変対応や看取りの精神的負荷から解放されたい」とはっきり言えるのなら、福祉領域への転職は前向きな選択肢です。
「やっぱり年収500万円は譲れない」と思うなら、今はまだ病院で働き続けるべきかもしれません。
自分の気持ちに正直になることが、一番大切です。
まとめ
■病棟勤務がきついのは当然、給料が下がるのも事実
40代で病棟勤務、特に夜勤がきつくなるのは、体力の問題だけではありません。急変対応の緊張感、看取りによる心の消耗、多死環境という病棟特有の負荷が、年齢とともに重くのしかかってくるのです。あなたの我慢が足りないわけではありません。
40代で病院から福祉領域へ転職すれば、年収は100万円程度下がります。これも事実です。
しかし、40代だからこそ、「どう生きたいか」を考え、決断できるタイミングでもあります。
- 急変対応の緊張感からの解放
- 看取りや多死環境による心の消耗からの解放
- 規則正しい生活リズム
- 家族との時間
- 心身の健康
これらに年収100万円の価値があるかどうかは、あなた自身が決めることです。
■次は具体的な職場のイメージを持つことが大切
この記事では、悩みを整理し、納得して判断するための材料を提供しました。
次に必要なのは、実際の特養での働き方を具体的にイメージすることです。
- 特養看護師は1日どんな仕事をしているのか
- 医療行為はどこまで行うのか
- 病棟経験はどう活きるのか
- どんな人が向いているのか
特に、40代で転職を検討している方は、「自分の年齢でやっていけるのか」という不安も大きいでしょう。次の記事では、40代で転職を検討し始めたという看護師の声や働く実態も交えながら、詳しく紹介します。
あなたが納得して、次の一歩を踏み出せることを願っています。
出典・参考資料
[1] 夜勤負担と年齢に関するデータ:
日本看護協会「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」
https://www.nurse.or.jp/nursing/home/publication/pdf/guideline/yakin_guideline.pdf
日本看護協会「病院看護実態調査」
[2] 看護師平均年収データ:
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(看護師平均年収:519万7000円)
[3] 夜勤手当データ:
日本看護協会「2023年病院看護実態調査」(夜勤手当)
[4] 特養看護師給与データ:
厚生労働省「令和5年度介護事業経営実態調査結果」(特養看護師)
看護roo!「特別養護老人ホームで働く看護師の給料・年収」
https://www.kango-roo.com/career/guide/article/85/
■ アクセス
社会福祉法人藤花会は、岡山市東区西大寺・瀬戸内市邑久町で、特別養護老人ホーム・小規模多機能ホーム等を運営しています。
【施設所在地】
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岡山市東区西大寺北966番地
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■ 社会福祉法人藤花会について
社会福祉法人藤花会は、「地域の中で共に生きる」を基本理念として、岡山市東区西大寺・瀬戸内市邑久町の2拠点で特別養護老人ホーム等を運営しています。
現在は、特別養護老人ホームせとうち・小規模多機能ホームせとうち・福祉移送サービスせとうち・居宅介護支援事業所せとうち・特別養護老人ホームせとうちの郷・小規模多機能ホームせとうちの郷を運営し、地域に根ざした福祉サービスを展開しています。





